万年筆と通信販売

ここのところ、インターネットなどの通信販売で万年筆を買ったお客様が調子が
悪いので診て欲しいという依頼が多くあります。

基本的には売ったお店がその商品をお客様の納得のいくまで面倒をみるべきだと
思いますが、万年筆の良さをより多くの人に知って頂きたいという思いから他店で
購入したものあっても修理・調整を一応受け付けています。

しかし、中には酷い販売店もあるようです。インターネットなどで2~3割引きで
熱心に売る割に、その後お客様からの製品の不具合の訴えに対しては手のひらを
返したように冷たい対応をしている販売店もあるようです。

恐らく、売った後のことは考えてもいないでしょうし、必要な調整技術も持ち合わ
せていないのではないでしょうか。

万年筆はお客様の手に合わせる調整が必要な筆記具ですから、対面販売が基本と
なります。インターネット上での通信販売では調整技術の面は省かれていますし、
見た目は良くても持ったときの製品のバランスは試しようがありません。

そもそも万年筆のようなアナログな筆記具はインターネットなどの通信販売に
向かない商品なのかも知れません。